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仕事の魅力から会社を探る
株式会社富士通大分ソフトウェアラボラトリ
株式会社富士通中国システムズ

変化する市場環境に柔軟に対応、デジタル家電の販売戦略を支える

家電業界に求められる、精度の高い需要予測と効率的な生産体制

この十数年で日本の市場環境は大きな変貌を遂げ、高度経済成長時のような「モノがないから買う」という少品種・多量生産社会から、「ニーズに合った商品を選択する」という多品種・少量生産社会に移り変わってきている。それに伴い企業間競争は激化の一途をたどっており、中でもデジタル家電の分野では、製品ライフサイクルの短期化や部品となるデバイス価格の乱高下の影響等によって収益を確保することが難しくなっているため、家電メーカー各社は正確な需要予測に基づいた機動性・柔軟性の高い生産体制の構築に躍起になっている。

こうした市場環境の変化を受け、国内におけるソニー製品のマーケティングとセールスを統括しているソニーマーケティング株式会社様(以下SMOJ)は、2002年4月、精度の高い需要予測を実現し、適正かつ効果的な販売戦略を立案するために、製造や物流と連携した新販売系SCMシステムの構築に踏み切った。このシステムは大きく“需要情報作成システム”と“引当・納期回答システム”の二つで構成されており、構築に当たっては、富士通のサプライチェーンプランニングパッケージ“GLOVIA/SCP”が用いられている。そして同システムの開発を担ったのが、富士通大分ソフトウェアラボラトリ(以下OSL)と富士通中国システムズ(以下FJCS)である。前述のようにプロジェクトは需要予測から販売計画および損益評価を行うシステムの構築と同時に、店頭での商品納期を販売店側に即座に回答し、その生産を計画通り遵守するシステムとの融合が必要であるという方向性で進められた。販売計画と損益評価のシステム構築をOSLが、出荷時の引当数の決定と販売店様への納期回答のシステムをFJCSが主導的に受け持つこととなった。

ソニーグループ全体を巻き込んだ、ビッグプロジェクトに発展

西本 浩二
株式会社富士通大分ソフトウェアラボラトリ
第二ソリューション事業部

“GLOVIA/SCP”は、もともとOSLが開発した需要予測システムを発展させたパッケージである。つまり、OSLはこの分野では一定のノウハウと経験を持っていることになるが、それでも「性能や品質などに対するSMOJ様の要求が高く、また開発期間が短かったこともあって開発は難航を極めました」と“需要情報作成システム”開発のリーダーを務めた西本浩二は語る。

デジタル家電の場合、不用意な大量生産や不良在庫は企業の存続を危うくし、売れないと判断したら即座に生産をストップするか、デバイス在庫を別の製品に展開するなどの対応が必要になる。つまり、市場の動向をとらまえて正確に需要予測を行わなければならず、そのためにはソニー製品を販売している家電量販店などの実売データを収集することが不可欠だ。

「当然のことながら、需要予測はその後の生産調整に直結しているため、システム構築にはソニーグループの関連企業の参加が不可欠であり、ソニー製品の生産を担当するソニーイーエムシーエス株式会社様、物流を担当するソニーサプライチェーンソリューション株式会社様をも巻き込んだビッグプロジェクトとなりました。これほど大規模なプロジェクトを経験するのは初めてでしたから、大きなプレッシャーを感じましたね」(西本)。

しかし、短期間でシステムを完成させなければならないというスケジュール上の難題、複数ユーザーのデータ処理に伴う整合性の保持など多くの技術的課題をプロジェクトメンバー間や富士通グループ間の連携によって乗り越え、晴れて2003年4月に“需要情報作成システム”は完成した。

富士通グループの総合力の高さが、ハイパフォーマンスなシステム構築を可能に

小野 泰史
株式会社富士通大分ソフトウェアラボラトリ
第二ソリューション事業部

SMOJ様が構築する新プラットフォームでは、受注を完全にオンライン化するため、従来のように受注窓口や営業担当者が納期を答えることはなくなる。そのため販売店から注文を受けると、その場で納期を自動的に回答するシステムが必要になる。その役割を担うのが“引当・納期回答システム”である。同システムは、工場からの出荷予定や全国の販売店に分散している在庫数から受注の際に最短納期を回答する。近日中の出荷と在庫でも数が不足する場合は、今後の生産計画から製品完成日を確認し、納期を伝達する。その他にも、様々な機能が付与されている。OSLの開発担当者、小野泰史は次のように述懐する。

「本来、お客様が希望される要件をすべて実現するためには、かなりの開発期間が必要だということをお客様に理解していただき、稼動予定日までに“絶対に必要な機能”と“稼動後の機能追加で対応すべき機能”とを切り分けて効率的に開発を進めることを提案しました。それが奏功したのか、何とか2004年5月の納期に間に合わせることができました」。

FJCS側のプロジェクトリーダーを担当した堤武純はこう語る。「新たなビジネスモデルを完成させるために高機能サーバを使用、システム全体の基本設計を確定しました。その性能は1日10万件のオーダーにわずか0.1秒で物流のリードタイムなどを加味した納期計算を実現。在庫の減少やオーダーの自動化による受注センターの縮小にも大きく貢献し、膨大なコスト削減効果をもたらしました」。

堤 武純
株式会社富士通中国システムズ
ソリューション開発本部
製造ソリューション開発事業部

今回のプロジェクトを通じて、堤・西本・小野は口を揃えて「富士通グループの総合力の高さを改めて強く感じた」と言う。
「富士通にはビッグプロジェクトをまかせるに足る十分な実績と信頼感がありました。また、今回は極めて短期間でハイパフォーマンスなシステムを構築しなければなりません。それには、ハードやOS、ミドルウェア、アプリケーションに至るまでトータルに提供できる富士通がベストな選択でした」という高い評価いただいたお客様の期待に対して、富士通グループ内の関連企業がそれぞれ“プロ”の仕事を全うしたことで、ハイパフォーマンスなシステムをスピーディーに開発することができたのである。

システム稼動以降、SMOJ様には販売機会の損失回避やコストダウンの実現など多くのメリットがもたらされており、また今回のシステム化の成功によって富士通グループの技術力や対応力がソニー様から評価された結果、ソニーグループ内の他のシステム構築の依頼が次々と富士通グループに舞い込むなど、双方が大きなメリットを享受したプロジェクトとなった。



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